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2017.07.05 Wednesday

Yさん渾身の力作

JUGEMテーマ:陶芸

 

 今回の窯から出てきたものの中に、Yさんが素焼き前までたった3日で仕上げた

 

渾身の力作があります。

 

 今回はこのYさんの力作を詳しく見てみたいと思います。

 

 

 

   

   (高さ49僂らいだったと記憶)

 

  紐づくりで2日で形を仕上げ、文様を化粧で表現するのに1日。プラス釉掛け1日。

 

 握力55キロ、コンプレッサーの代わりに口吹きで釉薬をかけるYさん(女性)にしか出来ない芸当。

 

 穴が空いているのは、紐を通して玄関に傘立てとして使用する事を主にしているからです。

 

 また花器としても使う予定があるというハイブリッド仕様。

 

 

  紐作りで形を成形した後、

 

 化粧で花と葉の文様を入れ素焼き、その後、葉は筆で透明釉、花は口吹きで透明釉を掛け分けしています。

 

 Yさんの狙い通り、透明の薄い葉は窯変してやや褐色へ、

 

花の部分は濃くかかっている為、窯変が抑えられて化粧の白色が出ています。

 

 その後、透明釉の部分を撥水剤でマスキング、外へはみ出まくりながら荒々しく塗る撥水剤に

 

しこたま私を狼狽させましたが、それすらもYさんの想定の範囲内。バンバン手荒に仕事を熟すY氏。

 

 続いて背景の釉掛けへ。彼女が選んだ色は薄い緑釉。

 

煙の回り具合によって、うちの緑釉は僅かに辰砂(しんしゃ)に窯変します。

 

加えて緑の部分は濃くかかるとややブク特徴あり。

 

 これを柄杓で豪快に掛けていく。

 

内側に溜まった釉もボディスラムを打つ様に事も無げに放出するY氏。

 

果たして焼成を待つ段階に。

 

 出窯したのは写真にある通り。

 

 

       

       (玄関前の絵)

 

 

 私の杞憂などどこ吹く風で、撥水剤ではみ出しまくりの焼き締め(になってしまった)部分も

 

この風合いの非常に複雑に変化した中では、何もマイナス感はありません。

 

寧ろ寄与していると言えるんだろうか。

 

 それは良くわかりませんが、Y氏ワールド全開の非常にマッチョで豪快で磊落な一品に仕上がりました。

 

「展覧会ウケはしないだろうけど、とても満足で気に入りました」

 

とは本人のお言葉。

 

 この作品の素晴らしさは、陶芸という固有のジャンルの強みを良く知った上で表現されている事です。

 

それはつまり土を釉薬をかけて焼く事による特有の変化、質感を個性として表現しているという点です。

 

 

 今は展覧会を目指しているので、すぐには難しいけれど、

 

これくらい好きなだけ羽を伸ばした作品も作ってみたいと思った私でした。

 

 

 

 

   

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